受験費用の準備は大丈夫ですか?
学費とは別に必要な大学進学のための費用
受験費用の準備は大丈夫ですか?
学費とは別に必要な大学進学のための費用
2025.3
受験費用の準備は大丈夫ですか?
学費とは別に必要な大学進学のための費用
受験費用の準備は大丈夫ですか?
学費とは別に必要な大学進学のための費用
2025.3
大学進学にかかる費用は、まとまった金額が一時に必要になります。いざという段になって慌てることのないように「いつ」「いくらぐらい」が必要になるのか、大まかな目安を頭に入れておきましょう。
進学のための費用は「入学前」に必要になる受験費用や入学手続き費用と、「入学後」に必要になる授業料等の学費に分けることができます。ここでは入学前に必要になる費用について説明していきます。
入学前には主に下記の費用が必要になります。
○受験料
○受験のための交通費・宿泊費
○入学する大学への納付金
○入学しなかった大学への入学金
日本政策金融公庫の調査によれば、大学入学者の「入学費用」の平均は国公立大学が67万円、私立大学が文系82万円、理系89万円となっています。ここでいう入学費用とは、受験料などの「受験時までにかかるお金」と、入学金などの「入学時にかかるお金」を合算した費用のことです。
●国公立・私立別にみた入学費用(子供1人当たりの費用)
入学する大学に支払う学費以外に必要になる費用として、平均で約40万円が必要となっています。ただし、私立大学においては大学ごとの学費や受験する方式、併願校の選び方によって大きく変わりますので、この金額はあくまでも目安として考えて下さい。
「受験時までにかかるお金」は、主に受験料と受験のための交通費・宿泊費で、入学費用全体の約3~4割を占めています。
受験料は大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の場合、3教科以上が1万8000円、2教科以下が1万2000円。さらに国公立大学の2次試験では約1万7000円になります。
一方、私立大学は学部や試験方式によって多少幅がありますが、一般入試で3万~3万5000円(医・歯学部は4~6万円)、共通テスト利用入試では1万5000~2万円ほどになります。
●検定料・受験料一覧
共通テスト(3教科以上) | 18,000円 |
---|---|
共通テスト(2教科以下) | 12.000円 |
国公立大 2次試験 | 17,000円 |
私立大 一般入試(医・歯学部を除く) | 30,000~35,000円 |
私立大 一般入試(医・歯学部) | 40,000~60,000円 |
私立大 共通テスト利用入試 | 15,000~20,000円 |
仮に国公立大学2校(前・後期)と私立大学3校を併願したとすると、受験料だけで15万円前後の出費になる計算です。併願校が増えれば、当然、受験料はさらに増えることになります。 私立大学の中には「学内併願」の減額・割引を行っている場合もありますので、こうした制度を上手に利用することで受験費用を節約することができます。
遠方の大学を志望する受験生は、前述の受験料に加え、さらに交通費や宿泊費、食費などが必要になります。例えば、名古屋在住の受験生が都内の大学を受ける場合、交通費約1万9620円(新幹線学割・普通車自由席)、宿泊費約1万円(ビジネスホテル利用)、さらに食事代などを加えると1泊でも3万円以上の出費になります。
特に遠方で複数校を受験する場合には、数日間にわたって連泊したり、何回も往復したりしなければならず、5~10万円の出費を覚悟する必要があります。
大学によっては、全国の主要都市で「地方試験会場」を設けています。自宅の近くに試験会場があるか確認しておくとよいでしょう。
次に「入学時にかかるお金(学校納付金)」について見ていきましょう。大学に払い込む「初年度納付金」の内訳は、入学金、授業料、さらに私立大学の場合は施設設備費、実験実習費、諸会費などが加わります。入学手続き時には、これらのうち入学金全額と、授業料、施設設備費等の半額(前期分)を納入するのが一般的です。 大学の学費は国公私立の設置種別によって、また私立大学については大学や学部・学科ごとに学費が定められ、学部・学科の学問系統によって金額が大きく異なり、一般的に文科系学部より理科系や芸術系学部の方が高く、医歯系学部ではさらに高額になっています。 国公立大学と私立大学の平均額は下の表に示した通りです。
●国公立大学費・初年度納付金(単位:円)
大学 | 授業料 | 入学料 | その他 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|
国立 | 535,800 | 282,000 | 817,800 | ||
公立 | 市内 | 557,400 | 141,000 | 97,000 | 795,400 |
市外 | 557,400 | 282,000 | 97,000 | 961,400 |
〈注〉国立:標準額 公立大学 : 横浜市立大学(医学科以外)の例
●私立大学費・初年度納付金 (単位:円)
学部 | 授業料 | 入学料 | 施設費 | 合計 |
---|---|---|---|---|
文科系 | 827,135 | 223,867 | 143,838 | 1,194,841 |
理科系 | 1,162,738 | 234,756 | 132,956 | 1,530,451 |
医歯系 | 2,863,713 | 1,077,425 | 880,566 | 4,821,704 |
その他 | 977,635 | 251,164 | 231,743 | 1,460,542 |
全平均 | 959,205 | 240,806 | 165,271 | 1,365,281 |
※文部科学省「令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果(2024年12月)
私立大学の入学手続き時の学費の納入方法には「2段階方式」と「一括方式」などの方法があります。
2段階方式は、1次手続き時に入学金を、2次手続き時に残金を納入する方式で、私立大学の多くが採用しています。一般入試の場合、1次手続きは合格発表日から1~2週間以内、2次手続きは3月に設定されているケースが多く、併願している他の大学・学部の結果が出てから入学を決めることができます。
一括方式は指定された期日までに入学金や授業料等を一括して納入する方式です。納入後に入学を辞退する場合は、指定日までに手続きを行うことで入学金以外の授業料等は後から返金されます。
なお2段階方式、一括方式ともに入学金は返還されません。併願する大学の入試日程によっては、「滑り止め」大学の入学金も必要になる場合もありますので、予め受験費用として準備しておくことが必要になります。 また一括方式をとっている大学では、入学金以外は返金されますが、返金されるまで時間がかかり、4月以降になる場合もあります。
一般的には大学入学に関わる費用は、受験シーズンの2~3月に必要になる場合が多いと思われがちですが、総合型選抜や学校推薦型選抜の合格発表は、それぞれ11月以降、12月以降とされており、年内には入学手続きのための費用が必要になるケースもあります。 文部科学省発表の「令和6年度国公私立大学入学者選抜実施状況(2024年11月)」では、総合型選抜・学校推薦型選抜を利用した大学進学者数は51.1%、私立だけでみると59.3%で入学者の半数以上を占めています。早い時期にお金が必要になり、学資保険を入学費用に見込んでいたけれど満期前で間に合わない…ということも起きているようですので、受験方法の確認は早めに行う必要があります。
合格発表後の手続きでも気を付けることがあります。
一つめ、銀行振り込みの場合は振込限度額、クレジット決済の場合は利用可能残高、利用限度額を予め確認しておきましょう。入学金等の納入額が限度額を越えている場合や、またクレジットカードの利用可能残高が不足していて支払いができない、などということにならないように注意しましょう。
二つめは、入学金等の他に事務手数料が必要になることです。特にクレジットカードを利用する場合は10,000円前後の手数料が必要になることもあります。
三つめは、大学によってはATM、ネットバンキングが利用できない場合があることです。専用の振込用紙で指定の金融機関の窓口での振り込みが必要になる場合があります。
実際に限度額の超過や、残高不足、締切日当日に慌てて銀行に行くが営業時間外だったなどの理由で、締切日までに入学金の支払いができずに折角の合格をふいにしてしまうケースも起きています。早めに手続きができれば一番ですが、他の大学の合格を待たなければならない場合でも支払いの準備だけはしておくようにしましょう。
時間と金額に余裕を持って準備することはもちろん、気持ちにも余裕をもって受験に挑むことが重要です。
受験生の中には共通テストや最初の入試で実力を発揮できず、後から志望大学・学部の変更や、併願校を増やすこともあるかもしれません。その場合、受験料だけではなく、追加した大学の手続締切日が本命の大学より早い場合には入学金等の負担も増えることになります。準備していた受験費用に収まる範囲がどうか冷静に判断するためにも気持ちに余裕を持っていることが大切になります。
高等学校の進路指導でも入試のスケジュール表を作ることを勧められることが多いでしょう。
志望する大学・学部ごとに、出願期間、入試日、合格発表日、入学手続き期間に加え、受験料、初年度納入額、入学時最低納入額と可能であれば納入方法を調べます。そのうえでスケジュールを見渡せる一覧表やカレンダーにまとめれば、「いつ」「いくらくらい」の費用が必要になるかを把握しやすくなります。
また途中で志望校、併願校を変更することがあっても一覧に書き加えていけば受験費用の増減も分かりやすくなります。
★受験費用管理カレンダーのサンプルはこちらからダウンロードできます。(PDFファイル)
2025年度一般選抜用
2025年度一般選抜用(記入見本あり)
大学受験では何かと費用がかさみがちになり、さまざまな不安も生まれます。受験費用や入学後の学費の不安を解消し、万全の態勢で受験に挑むためにも、早めの情報収集を心がけ、余裕をもって準備を進めていくこと重要になります。